膝が痛い患者さん、多いですよね。腰、肩、膝の痛みはとくに多いです。
かみいし整形外科クリニックにも当然多くの膝痛の患者さんがいらっしゃいます。
すでにいくつかの整形外科でレントゲンを撮ったり、痛み止めや湿布を処方されていたり、いろいろと治療をしたけど、なかなか良くならないと来院される方もいます。
中高年の多くはレントゲンを撮って、膝関節の内側が狭くなっていて、「変形性膝関節症」と診断されることが多いです。
日本人は内側型の変形性膝関節症が多いので、多くは膝の内側(うちっかわ)が痛くなります。(欧米では外側型の変形が多いようです)
変形性膝関節症の治療には、先ほどの、痛み止めや湿布はもちろん、ヒアルロン酸注射や、干渉波やホットパックといった物理療法、そして理学療法士さんと一緒に行う運動器リハビリテーションなどがあります。
最近は再生医療がかなり広がっているので、PRPなど健康保険外の自費治療を行うこともあります。
ただ、難しいのは、すごい凹脚でレントゲンでも変形が強いのに、あまり痛くない患者さんもいます。
なぜ・・・・・・???
どうも整形外科医はレントゲンの変形に目が奪われがちで、変形が強い=痛みが強い と思い込みがちです。
しかし、そうではない方もいるし、やぱり変形も痛みも強い方もいるし。
難しいですね。
「膝の痛み」は軟骨のすり減りだけではなくて、靭帯や脂肪体、筋や筋膜、神経といったいろいろな組織が関係しています。
レントゲンを見て変形性膝関節症と診断するのは、簡単で患者さんも比較的納得しやすいのですが、言葉は悪いですが、バカの一つ覚えのようで、「変形性膝関節症」と言う診断に頼りすぎないようにしようと心がけています。
鵞足炎、内側側副靭帯下滑液包炎、膝蓋下脂肪体炎、大腿-膝蓋関節障害、その他にも膝痛にはいろいろな病態があります。
ひとつだけではなく重なり合っていて複雑な事も。
かみいし整形外科クリニックでは、なるべく痛み止めに頼らないように、リハビリテーションを中心に、時にはヒアルロン酸注射やその他の注射、時には手術をお勧めすることもあるかもしれませんが、エコーを駆使して(まだまだ勉強中ですが)、その患者さんに合ったよりよい治療を提供していけたらと思っています。
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