腰が痛くて足がしびれる患者さんは、MRIを撮影することがよくあります。
「しびれる」と言うことは「神経」が絡んでるわけで、レントゲンだけだと「神経」は見えないからです。
「神経」を見るためにMRIを撮影する。
レントゲンで分かるのは、あくまで「骨」。
骨の変形とか、骨がずれているとか、骨の異常はよく分かります。
骨に異常があれば、そのすぐ近くを通る「神経」を圧迫したり、狭窄が起きたりすることは、容易に想像できます。
でもやっぱり直接見えた方が話しが分かりやすいです。
MRIでは神経が見えます。
骨も見えます。
骨の中の骨髄も見えます。
血管も見えます。
椎間板も見えます。
ある意味、見えすぎてしまう部分もあるかと思います。
今ある症状とは全く関係の無い、別の異常所見が見えてしまう。
しかも面倒くさいのは、MRIの異常所見と症状が一致しないことです。
MRIでは背骨の神経がすごく狭くなっていて、これは足がしびれそうだなーと思っても、患者さんは全然しびれてなかったり。
背骨がすごく曲がっていて、腰イタそうだなーと思っても、患者さんは全然腰を痛がってなかったり。
MRIではスゴい異常があっても、患者さんには大した症状がないことも多々あります。
そしてその逆も。
MRIでは大した異常に見えなくても、患者さんには強烈な症状を出したり。
難しいです・・・・
やっぱり大事なのは症状。
「答えは患者さんの中にある!!」常に呪文のように唱えています。
患者さんの症状に耳を傾け、その訴えを聞き漏らさないような診療を心がけたいと思います。
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